地球上に広がる広大な海洋そして荒野に我々がまだ見ぬ巨大な生物が潜んでいたとしてもそれは決して不思議なことではない。しかし巨大生物が我々人間の目を掻い潜って頭上に広がる大空を自由に飛びまわっている、と言ったら皆さんはどう思われるだろうか。
航空機歴史学者であり反科学主義者でもあるトレバー・ジェームズ・コンスタブル氏は、大空を飛びまわる巨大生物の存在に確信を持っている。
ヴィルヘルム・ライヒのオルゴンエネルギー、ルース・ドラウンのラジオニクス、英国空軍チャールズ・ホルト中尉の報告書、コナン・ドイル著『The Horror of the Heights』(日本語版『大空の恐怖』)などから強い影響を受けた彼は、1950年代にその隆盛を極めた所謂UFOと呼ばれるものが世間一般が見なしている宇宙船などではなく、それ自体が巨大な生物であるとの確信に至ったのであった。
巨大生物の姿を写真に収めるべく、彼は紫外線フィルター付の高速度赤外線カメラを用いてありとあらゆる大空の写真を撮り続けた。彼のとった写真の中には確かにそこには存在し得ない何かが写されていたのは事実だ。しかしそれは一見すると現像過程の際に出来たシミのようにも見えないことはない。しかし彼は、それが空中に浮遊する飛行船ほどの巨大なアメーバであると主張したのである。
1975年にコンスタブル氏は巨大生物の研究をまとめ、『The Cosmic Pulse of Life』という一冊の本を出版している。その本の中で彼は空中に浮遊する巨大生物を"critters"(奇妙な動物)と呼んでいる。そして彼はそのcrittersに対し次のような定義付けをしている。
「cittersはどうやら地球上で進化の過程で最初に類を分けた種族であるようだ。しかもその時期は恐らく地球がまだ固形体になる以前、つまりガスやプラズマが地球という星を形成していた時代ではないかと推測している。」
「彼らもいつの日かごく普通に生物図鑑に載る日が来ると信じている。その場合彼らは「macrobiology(巨大生物学)」もしくは「macrobacteria(巨大菌類学?)」のページに載ることになるだろう。説明欄には「我々が「空」と呼ぶ空気の海洋に生息している巨大な生物」と書かれるかもしれない。」
しかしコンスタブル氏の説が事実だとしても、我々が通常crittersを目にすることは不可能だという。彼らは我々の目では認識できない赤外線領域(電磁派スペクトル)の中に生息しているのだそうだ。しかし彼らは時として我々が生活する空間に迷い込んでしまうことがあり、その際に我々は彼らのシルエットを何らかの飛行マシーンとして誤認してしまうのだという。
科学やUFO研究、オカルティズム、そして潜伏動物学を融合させたコンスタブル氏(Constable)の説は当時の読者達に強い共感を与えた。共感を受けた読者の中には自分が発見した新種にアメーバ・コンスタブレア(Amoebae constablea)と名付けた動物学者もいたほどだ。
あれから30年、もはやUFO研究者達もコンスタブル氏の説をあまり重要視することはなくなったが、それでも細々とではあるが彼の魂は今も確かに生きつづけている。デジタルの普及により量産されていく浮遊生物やオーブ(浮遊光球体)の合成写真を尻目に、コンスタブル氏のスカイホウェルズ(空のクジラ)は今も大空の何処かで悠々と泳ぎまわっているのかもしれない。
【source】Phantom flyers (Guardian Unlimited)
【see also】- crittersの写真(Roswellrods.com)―5ページあります。
- プラズマ生命体「クリッター」の謎

